| ある、処置 |
| 2004/06/16 |
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一年ほど前の事だが。皮膚の上を手でなぞると、なにやらぷちっと当たる物があった。それは小さな突起物だった。吹き出物のようなものだった。突起物の先はなにやら白い。 それから時々その小さな突起物が気になっていたが、医者に行くほどのこともないと思いそのままにしておいた。それでも時々手で触ってその存在を確認していた。 それから一年の間に、その小さな突起物は少しずつであるが、間違いなく大きくなってきていた。その大きさはマッチの頭よりは小さく、楊枝の頭よりはやや大きいといった大きさだ。 白っぽい突起物なので脂肪の塊が出来たのかなと思っていた。私にはこれまで皮膚の下に脂肪の塊が出来た事はないがそういった人を知っていて、その人は病院に行って皮膚を切ってから脂肪の塊を取り除いてもらったのを知っている。 そんなわけで私はこれは脂肪の塊だから、大きくなるようなら私も医者で切り取ってもらえばよいと思っていた。そんな風に思って一年が過ぎてしまった。脂肪の塊のわりには極端に大きくもならないが、それでもマッチの頭よりやや小さいぐらいの大きさになってきたので、その突起物が気になってしまった。 こんな小さな突起物でも、人はあらぬ妄想というのか想像を逞しくして、ひょっとしたら悪性のリンパ腫とか癌かとか。もっとも悪性のリンパ腫ならそれは癌というものなのだろうから、そういったものなのかなと思ってしまったりする。 そんな大げさな。と思うかもしれないが、実際にその突起物が出来ている人間にとっては、その事を考えると、そんなことも考えちゃうのが人間なんだ。乳癌だって最初は、触診であるかないかの乳房の下のしこりのような手に当たる突起なのだ。 乳房はその容積の9割方が脂肪だそうである。乳房が大きな人は乳房に脂肪がたくさん回っている人ということになる。細い人でも乳房の大きな人も多くいるのは、体の脂肪と乳房の脂肪は蓄積する仕組みが違うのだろう。 そのほとんど脂肪という乳房を触診で異物がないかを調べるのが乳癌検診らしい。らしいというのは実際にどうなのかしらないから、よく分からないけどどうもそうらしいのだ。その触診で有るや無しやのしこりが時として乳癌の場合がある。そうでないことも多々あるそうだ。 乳房には乳腺葉というものが無数あり、その乳腺葉により乳汁を分泌する。乳汁の元は血液である。乳房には毛細血管がたくさんよっている場所でもある。その乳房に出来る異物の異常性のある細胞が乳癌だ。癌細胞と言えど血液から栄養をいただいて大きくなるのである。乳房は癌細胞にとって生息しやすい場所なのではなかろうか。 乳癌になると脇の下のリンパ腺も膨れて転移する原因にもなりやすいので、癌の中でも侮れない病気なのだそうです。早期発見は視触診とマンモグラフィー検査(X線撮影装置)を組み合わせて行うと良いそうです。視触診で発見できない癌細胞が発見できる精度の高い検査法らしいです。 私の小さな突起物も乳癌のような可能性だってなくはないのである。実際にはそんなことはないだろうと否定しているが、でもそんなことが何度か頭をかすめなくはなかった。小さな癌がリンパ腺や血液に乗って転移してしまうと、もう手がつけられなくなるのだ。 小さな突起が大きくなったので、私は男らしく医者に行くことにした。皮膚に出来ているものなので皮膚科を受診した。病院は混んでいる。受信カードを出して、1時間ほど待たされてやっと私の番が来た。 この皮膚科の先生には、手の湿疹で見てもらったことがあるので、その薬を貰う予定で受診し、ついでに小さな突起を見てもらおうと思ったのだ。以下本日の事である。 私 「先生、脂肪の塊は皮膚科でよろしんですかね」 先生 「物にもよりますけど、どんなのですか」 私 「白い塊が出来て最近大きくなっているのです」 先生 「どこに出来ているのですか」 私 「・・・陰嚢です」 先生 「じゃあちょっと診てみましょう。診察台に横になって下さい」 私 「はい」 先生 「あー、これは、皮膚の老廃物が分泌されて溜まることがあるんですよ。脂肪の塊じゃないですね。言わばこれは垢です。これなら少し切って押し出せば取れる」 私 「お願いします」 先生 「ちくっと痛いですけど」 私 「遠慮なくやって下さい」 ちょっと痛かったけど脂肪の塊ならぬ、わが袋に出来ていた垢の塊は押し出されてなくなった。見せていただいたけど、黄色っぽい白い塊だった。1年間頭の隅で引っかかっていた小さな突起物が取れて、なんだかうれしかもしれない。 手術などと言う大げさなものではないが、処置をしていただいている間、私は陰茎部分をティーシャツの裾で隠していた。ズボンを下げて陰茎をティーシャツの裾で隠し、なにやらおかしげな図である。 それに陰嚢とは言え、同性に触られたのは、親以外には物心ついてからは初めての体験だ。陰嚢を触られていても、処置をしていただいているという前提があるので、触られていても何の違和感もなかった。皮膚を切られた時はずきっちくっと、ちょっと痛かったよ。 ただ、それでもティーシャツの中に隠した私の一物は、その先端がティーシャツの首のところから出て、それが、恥ずかしくて、いやー、困った、困った・・・うふ♪ |