介護療養型施設実習
2004/10/14

 私は10月5日7日に、とある介護療養型医療施設で二級ヘルパー実習を受けてきました。座学は既に終了しているので、同じ日に実習を受ける受講者仲間数人とお会いできたのがうれしかった。

 10月5日は大雨でした。私はバスと電車を利用して実習のある介護療養型施設に向かいました。バス近くまで行き、そこからは歩いていくつもりでした。実習を受ける施設は、一番近いバス停から、さらに歩いて10分ほどのところです。

 バスから降りて雨の中を歩いていますと、後ろから来た車が止まって私を同乗させてくれました。同じ受講生のHさんです。雨の中10分程度とは言え、かなり降っていた雨だったのでこれは大変うれしかったです。

 5日の実習日は車に同乗させていただいたHさんと、Iさん、Oさん、Kさんがいらしていました。それと通所リハビリステーション(デイ・サービス)実習で、MさんとGさんがいらしていました。

 その中で一人Mさんは、いやに余裕たっぷりのニコニコ顔でした。余裕たっぷりもそのはず、Mさんは2日間の院内実習を済ませていて、今日は最後の通所リハ実習に望んでいたのです。
私たち院内実習未経験者が、院内実習初日を迎えるのを見て、「あーっ、これはこれは、ご苦労さん。大変だけど頑張ってね」と、Mさんは院内実習が終わっているのでついつい余裕で顔がほころんでしまうのでしょう。

 だから、院内実習についての話題も余裕そのものです。実習についてOさんたちを脅かすように、丁々発止のやり取りをしていました。その時のMさんの顔の、いや、なんともうれしそうなこと。そのうれしそうな顔になる理由は、院内実習が全て終われば納得ものです(^_^;)

 さて実習時間になり、婦長の案内でそれぞれの病棟に配属されていきました。私はただ一人で3階の棟に配属です。他の方たちは2-3名で各棟に配属されていきましたので、一人だけというのは、ちょっぴり心細い感じもしました、

 実習を受ける施設は介護療養型施設のため、介護保険の適用を受けて、やや長期的に入院している事も可能な施設です。今日、私たちはその介護療養病棟での実習です。私は3階棟スタッフに紹介され、ケアスタッフ責任者のNさんの下で実習をしました。

 ケアスタッフ責任者のNさんは、縦も横も同じ寸法みたいな方です。ですが、Nさんは、実に精力的で、かつ物事がスピーディで早い。頭の回転も実に早い。女にしておくのが惜しいくらいです。こんな言い方は怒られちゃうかな・・・?

 午前中の実習は、介護スタッフ4‐5名で午前中のオムツ交換を済ませます。私も手伝うのですが、手伝うというより邪魔をしているような感じです。次のような事を実習していきました。
  1. 室内の出入りの挨拶。
  2. 利用者の方に対して何かをするときには、必ず声かけかけること。
  3. オムツ交換は一人一人に対してエンボス手袋を変えること。
  4. 病室間への移動時は使用したエンボス手袋を外す。
  5. オムツ交換などをして病室を出るときは手を洗うか、消毒液で手を消毒して出る。
  6. オムツ交換時病室のドアの開閉は、ドアの取っ手に腕の肘(ひじ)をかけて開け閉めする。
 これらの事を励行するように教わりました。そして感じたことは、介護の方はどなたもオムツ交換時に、利用者の方々に対してとても優しく接していると感じました。私の姉は3箇所の病院で計2年間入院していました。そのため私も病院に2年間通いました。でも、オムツ交換時に遭遇すると、オムツ交換時は身内でも室外に出されるので、オムツ交換がどんな風に行われているのか知りませんでした。

 陰部洗浄もこんなに水を流せるの、というほど水を流してきれいにします。流した水はオムツが吸ってくれるのです。丁寧ですがおむつ交換のスピードは速いです。そうでないと、おむつ交換だけで一日が終わってしまいそうです。おむつ交換をこなしながら、実習項目であるチューブ見学をしたり、清拭をしたりして他の実習項目もこなしていきます。

 オムツ交換が終わって11時頃になると昼食離床です。離床に問題ない方を中心に車椅子に移ってもらいホール(=食堂)へ移動して行きます。利用者の方のほぼ全員がホールに集まるとお茶と、利用者の方によってはとろみ茶など提供します。そして昼食が運ばれ、食介が必要な方に付いて食介をしました。12時30分私は昼食休憩です。

 昼食休憩で食堂に行くと、職員の方に混じって今日の実習生の方々も集まっていらして食事中でした。その中に今日の実習生の一人であるDさんが、ここの施設の介護制服を着て昼食を摂っていました。聞くところによると二名の職員が退職なさって、職員募集広告が出ていたそうです。Dさん大変なお仕事ですが、笑顔を絶やさずがんばって下さい。

 昼食が終わって午後の実習です。午後のオムツチェックが始まります。オムツチェックを兼ねて体位交換や陰部洗浄を行います。糞尿のついたオムツが山のように溜まっていきます。そうしているうちに5時近く。夕食のための離床が始まります。そんなことであわただしく初日が過ぎました。

 私は初日の実習が終わってもなんだか興奮してしまったのか、遅くまで調理をしたり片づけをしていたりしちゃいました。ベッドに入っても寝られないので、近くのスナックで下手なカラオケを歌ってきました。それからベッドで1時間も経って、やっと夜中の二時過ぎ頃眠ることができました。経験した事のない強烈な実習で、心も体もなぜか興奮していたのでしょう。

 2日目の実習はHさん、Iさん、Wさん、Sさん、Kさん、Tさん達が集まりました。同じ日に実習のDさんは、実習を兼ねて仕事として本番で既にお仕事をしているようです。2日目は初日午後に指導していただいたYさんに付きました。Yさんは若いお兄さんです。このYさんがまたまじめで、そしてとても優しく利用者の方に接します。私は介護の勉強したことで、人を外見だけで判断するものではないなということをさらに実感しました。若い人もやるじゃないですか。

 私は右眼が悪いので、私自身がそんなことで外見だけで判断して欲しくないと思う本能的な意識があると思います。もっとも自分で思うほど、他の面でも評価するに値するほどの何かがあるかどうかは疑問ですが(笑) まあそれはさておき、その私がどちらかというと外見で人を判断してしまいやすいタイプ・・・だったのではなかったのかなと、そんなことをふと思ってしまいました。

 その原因としては、幼少時は中途半端な田舎生活だったので、「人を見たらどろぼうと思え」とか、「人に歯を見せるな(えへらえへらと歯を見せて笑うなの意味=軽い人間と思われる)」とかの諺(ことわざ)が身に沁みています。他の良い諺だって一杯あるのに、そんな諺だけが身に沁みているというのは、無意識の内でも、自分がそういったことを選択しているから他ならないのです。二級ヘルパーの勉強はこんな自分の性格を気づかせてくれました。自分が扱って欲しいごとく、他者に対してそのように処するべきなのです。

 話がそれてしまいましたが介護に当たる人は、人に対する優しさと、介護するだけの体力が必要です。体力と介護技術は後からでもついてきますが、優しさだけはどちらかというと失いやすいものです。この事を特に心に留めて介護に携わって欲しいと思います。笑顔があればほか何もいらないくらいです。

 2日目の実習が終わって、2日目の実習後もハイテンションのままでした。ところが次の日はぐったりと、一日中ボーとしてしまいました。体中が疲れきっているのです。2日目の実習は初日よりも楽だったのです。それにレポートを書くために午後4時で実習は終了しています。実働時間も短いのです。

 それなのに翌日は心底疲れて何もする気が起きませんでした。実は翌々日もまだボーっとした感じが抜けません。これは実習で疲れたというより、自分のテンションが上がり過ぎてしまい、その反動で疲れてしまったのだろうと思います。確かに2日目はちょっと調子に乗りすぎて、恥ずかしくもなく、はしゃぎまわっていたような気がします。

 介護療養型施設では日に3度ばかりあるオムツチェックと、朝食・昼食・夕食と、日によっては入浴があります。それらをケアスタッフが行うのですが、これらをこなすには動き回るしかありません。本当に重労働のようです。そして4交代勤務となって、早出遅出夜勤も月に何度かあるのです。う〜ん、根性がなければ出来ないぞ!

 それにしても人間は大型哺乳類なんだね。たくさんの食物を食べ、実に多くの糞尿を出す。こんな大型哺乳類が60億個体も地球上にいるなんて、地球は単一の種でこんなに大型の哺乳類を、これからも養えるのでしょうか。おむつ交換をしながらそんなことも考えてしまいました、

 二級ヘルパーの実習が終わって、本当にほっとしたような、寂しいような、なんとなくメランコリックな気分です。学校みたいなものって、勉強するって、なんとなくいいですね。

Cools