姉が亡くなってもう二年過ぎた。本当に早いもんだ。あっという間に二年が過ぎた。いつの間にか、ぼくは兄貴の歳も越し、姉の年も越して生きている。
両親も早く亡くなっているので、ひょっとしたらぼくを含めて四人兄弟は短命ではないかと、ふと思うこともなくはなかった。とはいえ、実際にそんなことがあるとは夢にも考えていなかった。
頭では命あるものは世代交代があることは分かっていても、死ぬまでは死ぬなんてことがあるなんて誰しも実感は持てない。実感は持てなくても、現実はそれを目の当たりに見せてくれる。
そしてどういうわけか、ぼくたち男二人女二人の四人兄弟姉妹は、長女と末っ子のぼくが生き残っている。まあ、生き残った以上は死ぬまで生きるさ。死ぬまで生きるってそれは誰しも同じ。
姉が病院に入院して姉の家の近くの病院の時は、姉の家によって金魚の面倒を見ていた。3ヶ月ほどして姉は病院を転院することになった。今までは姉の家の近くの病院だから姉の家によってから病院へ行っていたのだけど、転院する今度の病院は姉の家とは反対の方角だ。
金魚の面倒をどうしようかと思っていたんだけど、そうか、金魚はぼくの家に連れて行って面倒を見ればいいんだ。なんで今までこんなことに気がつかなかったんだろう。金魚をぼくの家に連れて行くことをなかなか思いつかなかったことは、多分心の余裕がなかったのだろう。それで、そんな簡単なことも思いつかず、本気でどうしたものかと思っていたのだ。
金魚をぼくの家に連れてきてから丸二年。縁日の小さな金魚だったけど、今では7cmほどの大きさになっている。ぼくの姿が見えると餌さくれ餌さくれと催促をする。こんなに食べて大丈夫かいというぐらいよく食べる。水も週に2回ぐらいは交換してやる。
二年も経って姉のことも兄のこともそんなに切なく思い出すことは数少なくなった。数少なくなったというより、いつも忙しくしているので思い出すような時間はそれほど持てないのだ。暇があれば何かをしている。うんと暇があればパソコンを利用して何時間もカラオケを唄っている。
それでも朝起きてキッチンに行くと金魚は早く餌をくれとせわしく動き回り、ぼくの方に寄って水面でパクパク口動かしている。そんなときにチラッと姉のこと兄のことを考えるけど、朝なので朝っぱらからセンチな雰囲気になる気分じゃないので、思い出すけど考えないようにしている。

Cools
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