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接木の取扱 →接ぎ下ろしと接木 |
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町の花屋さんなどで接木したサボテンが売られていることがあります。いちばん簡単に分かる接木したサボテンは、上部が赤や黄色で下部が緑色をしたサボテンです。赤や黄色のコントラストが美しく生きているオブジェとして販売されています。
ただし残念ながら、赤や黄色のサボテンは自分自身では生育できない葉緑素の無いサボテンなので、台木が枯れると穂木(赤や黄色の部分)も枯れてしまいます。これらは切花的なサボテンなので、台木の生きている間だけ穂木の色を楽しみために栽培されるものです。
サボテンの接木とは全てそういった自身の力で生育できないものかというと、それは全く違います。サボテンの接木の多くは優良苗の生産や生育の為に行なわれているのです。接木サボテンといえど優良苗は値段的にも安くはないので、一般の花屋さんに出回ることはほとんどなく、これらはサボテン専門店などでマニア向けに店頭販売や通信販売されています。
他の植物に混じって一つ二つサボテンも栽培しているというのではなく、意思を持てサボテン栽培をしようと思った場合は、こういった接木サボテンを栽培する上で、多少なりともサボテンと接木の関係を把握しておく事は重要なポイントとなります。この接木の関係を分かりやすく整理しますので、ご自分のあった方法を選択すし、苗木の購入やその後の栽培の参考にしてください。
なお記述部分について、誤りや修正加筆をした方が良いと思われる事がありましたら、ぜひご教授お願いいたします。 |
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サボテンと接木の関係
- 接木したサボテンは生育が早い
- 丈夫に育つ
- 葉緑素の無い斑入りのサボテンも栽培できる
- 栄養繁殖する種は子を吹きやすくなる
- 生育が早いので種子採取までの期間が短縮される。
- 痛んだり弱ったサボテンを救済する手段
- 大疣になったり太い刺となって見せかけ上の観賞価値が上がる
サボテン台木の種類 |
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- 三角柱
- 良点:
- 台木の生産が容易
- 多くの穂木と相性がよい
- 高温多湿で生育が早い
- 見かけ上疣や刺が太くなる
- 森林性サボテンの為多水栽培ができ肥育が容易
- 促成栽培のため商品化が早い
- 欠点:
- 高温性サボテンであり寒さに弱い
- 穂木に比べて寿命が短くなりやすい
- 低温下で腐りやすい
- 接ぎ替えや接ぎ下ろしで育成が難しくなる
- 永久台木にならないため接ぎ下ろしが必要
- 見かけ上疣や刺が太く大きく見えるが、接ぎ下ろすと本来の性質が現れるので姿が変わる
- 袖ケ浦
- 良点:
- 穂木の成長が早い
- 三角柱と違って永久台木となる
- 見かけ上疣や刺が太くなる
- 欠点:
- 鑑賞する為に接ぎ下ろしが必要
- 接ぎ下ろすと本来の性質が現れるので姿が変わる。
- 竜神木
- 良点:
- 穂木の成長が早い
- 永久台木となる
- 刺が少なく接ぎ木がし易い
- 台木の中では穂木の形質を最も崩さない
- 欠点:
- 鑑賞する為に接ぎ下ろしが必要
- 寒さに多少弱い
- その他
- 注意点
- 注意としては上記画像の「全斑白鸞兜」のようなものは自身で栄養繁殖をする葉緑素が欠損しているので、単独では成長が出来ません。それでも交配などに使いたい場合は、交配親としての価値が出てくる場合があります。
- こういった自身で生育できないサボテンの接木のものは、次の接ぎ下ろしなどは不可能です。三角柱に赤いサボテン(緋牡丹)を接いだものなども同様です。
- 自身で光合成をする事ができないので接ぎ下ろしは出来ません。そのままの姿で楽しむようにしてください。そして台木が弱ってきたら接ぎ直すか、台木にまた台木を接いでやってください。
- 緋牡丹は子吹きが良いので、増えた子をかき子して接木し世代交代をさせてやります。
- 接木は台木が接ぎ穂の生育を支ています。接木を求める時はなるべくしっかりした台木で、大きな台木のついているものを求めるようにしてください。
- 台木に緑色にムラがあったりぼやっとした斑入りのように見えるものは、バイラス(ウィルス)の可能性がありますので入手時に注意して観察してください。
- インテリアとして楽しむ緋牡丹のようなサボテン以外に、いわゆる一般家庭でサボテン栽培をするのに敢えて接木苗を求める必要はありませんので、なれないうちは接木苗を購入しないようにしましょう。
接ぎ下ろし方法
- 接ぎ下ろしは穂木と台木を完全に切り離し、穂木自身の根を出させて植え込む方法である。
- 時期は発根が望める生育期の少し前が良い。
- 三角柱は穂木の中に台木が食い込んでいるので、台木を接木部分で切った後、穂木の内部に残った台木の部分をえぐり取って切り口を良く乾かします。えぐり取った部分は陥没します。えぐり取る切り口部分は直径1p程度はあった方が根が出やすくなります。
- 三角柱の場合は穂木が3cm以上に成長していると、三角柱の維管束部分が穂木に食い込んで、事実上台木と穂木を切り離す事が出来なくなりますので、なるべく穂木が小さいうちに接ぎ替えるとよいでしょう。
- 三角柱は穂木に少しでも残っていると、髄の部分が硬いので判断できます。
- 扁平サボテン(兜など)を三角柱に接いである場合は、台木の三角柱が穂木の中に入り込んでいるので陥没が深くなり発根が難しくなる。
台付き接ぎ下ろし(擬似的接ぎ下ろし)方法
- 台木を穂木下3cm程残して切る(水平切り?)。
- 台木の切り口を乾かす。
- 切り口の乾燥と同時に台木の発根を待つ(生育期で約1週間ほどか?)
- 台木が隠れる程度の深さに植え込む。
- 三角柱は降ろしたのち何年かで台木の肉の部分が腐る事が多い。
- 三角柱の場合は穂木からの発根がないと、台木が腐ると穂木も枯死する。
- 参考として腐る台木の肉の部分を取り除き、維管束(髄)だけにして発根させる髄下ろしもある。
接ぎ替え
- 三角柱を永久台木に接ぎ替える場合や、台木が腐った時に行なう。
- 永久台木の袖ケ浦や竜神木のバイラスの無い実生育成台木を用いる。
- 三角柱接ぎの品種は4〜5cm前後の穂木のうちに行なう。これを過ぎると、特に扁平サボテン(玉サボテン)の穂木に、台木の維管束が穂木の中深くまで入り込んでしまうので、接ぎ替えは事実上不可能となる。
接木サボテンの入手についての注意
- 接いでいる姿を好ましいと思う人以外には、接木は美的感覚に劣る姿である。
- 接ぎ下ろしや接ぎ替えなどの作業が必要である。
- 三角柱次のものは永年栽培を続ける為には。永久台木に接ぐか接ぎ下ろしで自根を出させる必要がある。
- 接木によって不必要に特徴が強調され、良系統と誤認しやすい。
- 台木部分が栄養補給をするので、台木のしっかりしたものを求める。
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接木雑感
サボテンを接木する理由というと、接木は弱いサボテンを育成する為に接いだり、早く大きくする為に接いだりします。そういったサボテンは大量生産され、町の花屋さんで求めやすい値段で売られています。そして誰でも一度ぐらいはこんなサボテンを見たことがあると思います。
ある程度サボテンについて知識がついてくると、サボテンは種類によってよりも個体の優劣によって価格に開きもあることが分かってきます。さらに実生によって作られた固体の中から優秀な個体を選別し、早くより大きくし美しく育てて販売する為に接木されたサボテンがあることも分かってきます。
町の花屋さんで売っている接木されたサボテンはほとんど数百円以下の本当に求めやすい品種です。これらはサボテン栽培入門や、枯れるまでの切花感覚で販売されているものです。これらはこういう言い方は失礼かもしれませんが、初心者向けの消耗品に近いサボテンと言えます。
反対に優秀な個体を接木して販売されているサボテンは、主に通販のサボテン専門店などで見かけます。それらの接木サボテンは値段も町で売っている花屋さんのサボテンとは違って数千円から、中には万を超える品種も決して少なくありません。これらはサボテン愛好家やサボテンマニアやコレクターが、自分の美的感覚に基づいて栽培蒐集するサボテンといえます。当然、町の花屋さんとマニア向けサボテンを同一視して論ずるのは不可能です。販路も販売目的もあまりにも違います。
サボテンは比較的成長の遅い種類が多くあり、実生から育成する種類によっても違いますが、ある程度の大きさになるまでには長い年月が必要です。その為に品種や栽培の難しいものを維持栽培する為に、接木という方法は必要不可欠のものです。ただし品種によってはその品種の究極の目的である、アレオーレや刺等の性質が特に強調されるため接木という手法をとらないで実生のまま育てる正木(しょうぎ)苗の方を尊びます。こういった意味で多くの接木は促成栽培品です。
三角柱接ぎ苗木は長年持ち込むと(持ち込む=長い年数の栽培)台木が腐りやすい性質があり、その場合は穂木も共倒れにとなります。結局三角柱に接いだままでは長く栽培を楽しめないので、早いうちに接ぎ替えや接木が必要になります。接ぎ替えや接ぎ下ろしなどの取扱を知らない場合は、そういった苗木を求めても適切な処理が出来ない事も考えられます。
個人個人の栽培環境と栽培技術などによって購入するサボテンも、まず第一段階で接木でも良いものと接木ではだめなもの、接木の場合は台木は何を使っているかなどを見極めて求めるようにすると良いでしょう。そして接ぎ替えや接ぎ下ろしの方法を知った上で、自分にあった適切な苗を求めるようにしましょう。
接ぎ木苗を求める場合は台木が大きくてしっかりしている事が重要なポイントです。その理由は台木で光合成を行なって接ぎ穂に栄養を送るからですからです。それにはしっかりした台木である必要があるわけです。 |
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